ファッション産業は、製造にかかるエネルギー使用量が多いことや、ライフサイクルが短いことなどから環境負荷が非常に大きい産業と指摘されています。また、デザイン性や機能性が重視された衣料品は様々な異なる素材から構成されているため、再資源化することが難しく、そのほとんどが焼却・埋め立てにより最終処分されています。そのため、サーキュラーエコノミーシステム実現には、従来商社が関わってきた調達、生産、販売活動を行うフォワードサプライチェーン（以下：FSC）とは逆の、再資源化を行うリバースサプライチェーン（以下：RSC）に積極的に携わっていく必要があります。
パッチワークスとは
背 景
取り組みの概要
「廃棄される全ての衣料品が、再び衣料品として生まれ変わる」サーキュラーエコノミーシステムを構築するため、豊田通商は、共創型のビジネスプロジェクト「PATCHWORKS®（パッチワークス）」を立ち上げました。
本プロジェクトでは、豊田通商が国内外のあらゆる関係者と連携し、RSC上にいる事業者とFSC上にいるアパレルメーカー、小売業、消費者などを繋ぎサーキュラーエコノミーシステム構築を推進します。（下図参照）
「PATCHWORKS®（パッチワークス）」が目指すサーキュラーエコノミ―システムの構想図
まずは、ポリエステル、コットン、ナイロン等の衣料品に使用される主要な繊維に関して、様々な関係者と豊田通商が連携し、使用済み衣料品などを回収し再資源化する繊維to繊維リサイクルのRSCを確立します。同時に、FSCにおいては、リサイクルしやすい繊維素材や製品の開発をパートナー企業と推進します。中長期には、RSCから生まれる再生繊維の新素材開発・販売事業の拡大に加え、連携にとどまらずRSC領域（回収、選別、再資源化）そのものへの事業参入やサーキュラーエコノミーシステム実現に貢献する新たな事業・サービスの開発も計画しています。
豊田通商は、多様性に富んだそれぞれの価値をパッチワークし新たな価値を創出するための「糸」として、繊維・ファッション産業の社会課題を解決するプロジェクトを推進すると同時に、未来へと拡大していく新しいビジネスをデザインしていきます。
PATCHWORKS®について
ロゴ
ロゴ・プロジェクト名に
込めた思い
豊田通商は、ひとつひとつの価値を循環、融合させ、つなぎ合わせていくことにより、新しい価値を生み出していきたいと考えています。色や形、大きさの異なる布片をつなぎ合せて新たなデザインを創り出す「パッチワーク」が次々に増え、価値が広がっていく思いを込めてPATCHWORKS®と名付けました。